USでのインターンシップに参加するまで

2017年10月から半年間、ロボティクスとアナリティクス/AIの研究・開発系のインターンシップに参加できることになった。社会人4年目当たりの人が、インターシップに行く上で考慮すべき事項を整理しておく。

1.社会人4年目からUSで働く方法について

USにはワーホリビザがないため、USのインターンに参加するには、どのビザを取得するかが重要なポイントとなる。社会人4年目という状況から現実的な選択肢として、以下のような選択肢から選んだ。
・学生ビザ: F1ビザなど。学校内の施設であれば、学生であっても有給で働くことが可能とのこと。1年以上の勉強の後、そのまま最大1年間、OPTビザでUSでの就労経験が積める。その間に別のビザのスポンサーを見つけて期間を伸ばす人もいる。ただし、フルタイムで勉強する必要があること、学校外で働けないことから、短期で経験を積みたい場合には不適。
・研修ビザ: J1ビザなど。ビジネス経験を積むことが目的で発給され、期間限定で有給ないし無給で働ける。
−トレーニー:職業経験のある人が、その専門性を活かして、企業に正式に雇用されてトレーニングされるもの。一般的に長期であり、USの多くの企業が数年のトレーニー期間を設けられており、その中でその後の長期雇用の判断を行う位置付けのようである。
−インターン(今回利用):求職前に自分の専門分野での仕事経験を得るために利用され、一般的に短期間の一時的なポジションであることが多い。基本的には無給であり、あっても低賃金+成果報酬のケース。専門性がない場合には、ホテルのスタッフや語学学校の受付など、誰でもできる仕事に付かざるを得ない。高い専門性があるほど、高給のポジションが得られる可能性が高まる。
・就労ビザ: H1ビザなど。高い専門性を持った人材を採用する。企業側としては長期雇用前提でのスポンサーとなるため、短期の就労経験には不適。
・日系企業の海外駐在: 大手企業に勤めている人であれば、これが一番現実的では。
・ビザ免除プログラムでとりあえず行く: 就労は認可されていない。また滞在は最大3ヶ月の期間限定であり、入国を繰り返すと永久入国拒否となってしまう可能性がある。入国が難しくなっている状況のため、無理に行って探すより、日本で着実にポジションを確保すべきと考えた。
※ビザの種類については、ここの説明がわかりやすかった: https://acojob.com/services/visa_system.htm

2.J1ビザインターンシップ参加に必要なプロセス

J1ビザインターンは、ホストカンパニーとの雇用関係がなく、USの認定を受けたインターンシップ斡旋企業がビザのスポンサーとなる。以下3パターンでの進め方があると思われるが、①の働き先探しの上で、良いポジションにあり付くには、候補を豊富にもつ認定スポンサーに支援してもらった方が良いこと、②の自身での書類作成の調整が難しいこととから、結局最初から最後まで斡旋会社にお世話になるのが効果的だと判断した。

インターン実施までの主要なプロセス 自分で手配 J1ビザ手配支援 J1ビザインターンシップの支援
① J1ビザインターンシップのホストカンパニーを探す
②ビザ申請書類をスポンサー企業・ホストカンパニーと調整しながら作成
③大使館での申請と面接によるビザ取得
④住居、航空券の手配
参考費用

3.インターン探しにおけるTips

・USでのプロセスやビザの取得には2ヶ月程の時間を要することもある。そのため社会人であれば、在職中に面接などを進めるのがベター。
・地域によって物価が大きく異なり、大都市の生活費を含めると、インターン参加には相当な費用を覚悟する必要がある。シリコンバレーの家賃相場は東京の2倍以上であり衝撃であった。できる限り、有給のインターンシップを探し当てるべき。
・有給インターンシップを実現するには、インターンシップで求められる高度なスキルを身につけておかないといけない。インターン斡旋会社の募集一覧で確認できる。エンジニア系の仕事でも、平均的な新入社員レベルの給与でさえ、保障されている案件は少なかった。(常識的に、能力もわからず得体の知れない外国人を短期間有給で雇い、ビザの面倒のプロセスをやってもらえる企業はそうない。)
・私は幸運にも、月2500ドル給与保証のインターンに就くことができた。大学の専門であった、ロボティクスや画像認識であったり、社会になって勉強したアナリティクス系の専門性がうまく合致したため、貴重なポジションに採用してもらうことができた。
・英語での情報収集や企業とのコミュニケーション、応募から面談、書類の作成に至るプロセスを効率的に進めたいことから、自分はエージェントを利用した。私が相談してみたエージェントは、Intrax, Aco, WorkUSA, US Internship …etc。募集案件は各スポンサー企業ごとに営業をかけて探しているそうであり、その中で最も高待遇の案件があったIntrax社のサービスを利用させて頂いた。終始丁寧な対応とサポートをして頂き、こちらの会社を利用して良かったと思っている。
・長期である程度の給与保証付きで働きたいのであれば、インターンシップでなく、日本の企業の海外駐在ポジションに就くか、語学学校に通った後の1年間の実務経験期間を利用し、その滞在期間に就労ビザのおりるポジションを探すのが妥当である。

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